WiMAXルーターW06がついに発売になりました。今回は下りの最大速度が1.2Gbpsとなり、紛れもないフルモデルチェンジです。WiMAX2+対応ルーターとして初めて1ギガの壁を超えとなりましたので、2019年を代表する機種になることは間違いないでしょう。
この記事では、まずW06の特徴を整理したあとに、旧モデルのW05や対抗機種のWX05に比べどれくらい向上しているのかを比較します。また実際に使ってみて分かったことをレポートしつつ、どちらを選ぶべきかについても言及します。
W06を最も安く入手できるのはGMOとくとくBB。人気Wシリーズの最新モデルにも関わらず34,800円のキャッシュバックがあるのはここだけ。 月額割引のキャンペーンも用意されており自分の好みに合った特典を選べます。
WiMAXルーターW06の5つの特長
業界初の下り最大1.2Gbps(WiFi接続時は下り最大867Mbps)
最も目を引くのはWiMAX業界初の下り最大1ギガ超えでしょう。
東京・埼玉の一部の地域からスタートでUSB接続時のみという条件付きではありますが、ギガ超えのインパクトはやはり大きいですね。
利用するシーンが最も多いWiFi接続時であっても、下り最大867Mbpsと大幅なスペックアップになったことにも注目です。
HS+Aモードでも安心!通信モードの自動切り替え機能
実際に使ってみるとこの通信モードの自動切り替え機能は非常に便利。WX05ではすでに搭載済みですが、WシリーズではW06がはじめての搭載となりました。
LTEの無料化によりHS+Aモードで接続する機会が多くなった現在の環境において、ルーターに設定したデータ通信量のしきい値で通信モードを管理できるようになるのは非常に便利です。
というのも、HS+AモードはLTEが使えるようになるのと引き換えに月間7GBまでと定量制となっており、これを超過してしまうとHSモードの通信にも速度制限がかかってしまうため。
具体的な設定方法についてはレビューでご説明しましょう。
WiFiの性能が向上!より繋がりやすく速くなった
高性能ハイモードアンテナにより受信感度の向上がはかられ、TXビームフォーミングの機能により弱・中電界においてWiFi受信速度が最大20%の向上されました。
シンプルに言ってしまえばWiFi性能の向上ですね。
WシリーズはもともとWiFiの性能がよく、W05の時点ですでにかなりの性能でしたが、今回もまたブラッシュアップされたわけです。
実際どれほどのものかというと、3LDKのマンションで届かない部屋はなかったです。対角線上にある部屋でも利用可能なレベルでしたので、ワンルームや1DKでWiFiが届かないといって心配は無用でしょう。
軽さと薄さが帰ってきた!高級感のあるフォルムへ
W128xH64xD11.9mmで約125gと、横幅と縦幅が小さく質量も約6gも軽くなりました。
WiMAXのルーターは性能がアップするにつれ年々大きく重くなる傾向があったのですが、W06は久しぶりのダウンサイジングがされたようです。
縦方向には若干大きくなっているものの、重心の位置も良く明らかに持ちやすいです。
これでバッテリーの性能が向上しているのですから技術の進歩はすごいですね!
専用アプリで遠隔操作もラクラク
iPhoneやAndroidで使えるスマートフォンアプリ(HUAWEI HiLink)をインストールすることでW06のかんたんな操作を遠隔から行うことができます。
モバイルWiFiルーターはカバンやポケットに入れて持ち歩くことが多いため、この「遠隔で」というのはポイントですね。
W06を選んだ方はぜひHUAWEI HiLinkをインストールして、バッテリー残量やデータ通信量、接続状況などをアプリで管理しましょう。
WiMAXルーターW06のスペックを比較
W06 vs WX05 vs W05
製品名 | 質量 | サイズ | 連続通信時間 (Wi-Fi) | 連続通信時間 (Bluetooth) | 連続通信時間 (LTE) | 連続待受時間 | メーカー | 最大速度 | Wi-Fi規格 | USB規格 | バッテリー容量 |
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Speed Wi-Fi NEXT W06 | 約125g | 約W128×H64×D11.9mm | 約 9.0時間:スマート設定 | 約 15.0時間 ※W05より推定 | 未発表 W05をご参考に | 休止状態:約800時間 ※スマート設定時 | ファーウェイ(HUAWEI) | 1.2Gbps / 112.5Mbps | 11ac/n/a(5GHz帯) 11n/g/b(2.4GHz帯) | USB3.0 Type-C USB2.0 microB | 3,000mAh |
Speed Wi-Fi NEXT WX05 | 約128g | 約W111×H62×D13.3mm | 約 8.2時間:通信速度を優先 約11.5時間:スタンダード設定 約14.0時間:バッテリー持ちを優先 | 約18.0時間:エコモード | 約 8.0時間:通信速度を優先 約10.5時間:スタンダード設定 約13.3時間:バッテリー持ちを優先 | 休止状態:約700時間(リモート:有) ウェイティング:約50時間 | NECプラットフォームズ | 440Mbps / 75Mbps | 11ac/n/a(5GHz帯) 11n/g/b(2.4GHz帯) | USB2.0 Type-C | 3,200mAh |
Speed Wi-Fi NEXT W05 | 約131g | 約W130×H55×D12.6mm | 約 6.5時間:ハイパフォーマンス設定 約 9.0時間:ノーマル設定 約10.5時間:バッテリーセーブ設定 | 約 15.0時間 | 約 4.3時間:ハイパフォーマンス設定 約 6.5時間:ノーマル設定 約 9.1時間:バッテリーセーブ設定 | 休止状態:約850時間 クイックアクセスモード設定時:約38時間 | ファーウェイ(HUAWEI) | 708Mbps / 112.5Mbps | 11ac/n/a(5GHz帯) 11n/g/b(2.4GHz帯) | USB2.0 Type-C | 2,750mAh |
最大速度はW06がやはりダントツ
これはもはや言うまでもありませんね。ということでスキップします。
質量も現行で最軽量
これまで最軽量であったWX05よりも3g軽くなっています。最近のモバイルWiFiルーターの軽量&コンパクト指向を意識されています。
バッテリー容量は250mAhアップ
W05に比べてバッテリーの容量が250mAhアップしています。
W06では通信モード周りのUIが変更されいるため比較は難しいのですが、この容量アップによりスペックアップしたにも関わらずW05と同レベルの連続通信時間が確保されていると考えてよいでしょう。
パフォーマンスは上がるものの消費電料の多い4x4MIMOのオン・オフ機能もあり、自分好みに設定をカスタマイズすることができます。
W06にはクレードルが無いぞ!
既存のWシリーズのユーザーにとってこれは結構な衝撃ではないでしょうか。
クレードルがあると据え置きで充電できたり、WiMAX2+で有線LAN接続ができるようになったり、一般的な無線LANルーターのように固定回線のアクセスポイントとしてモバイルWiFiルーターを利用できようになります。
しかし、実際は据え置きで充電器として使われることが多く、それ以外の用途で使う機会は少ないものです。
USB Type-Cを使ってWiMAXに接続できるため、W06はクレードルが用意されなくなったようですね。あっても良かったとは思いますが、おそらくWXシリーズとの差別化ではないでしょうか。
WiMAXルーターW06の実機をレビュー
W06のお届けイメージ
クレードルが無いので小さい箱で届きます。邪魔にならないのでGood!
W06の起動画面
ブルーが基調になっているのでよりスッキリした印象になりました。
W06のサイズを比較してみた
W06のサイズ感はカード型で人気だったW03に近いです。質感はW06のほうが高級感があります。
W06の幅を比べてみよう
直近で最も分厚かったW04と比較してみました。写真では伝わりにくいですが、手に持った感覚はぜんぜん違います。
通信モードの自動切り替え設定は6GBを推奨
こちらが通信モードの自動切り替えの設定画面。デフォルトでは7GBになっていますが、いざというときのために6GBを推奨します。
W06のスピードを測定してみた
WiFi接続でスピードを測定してみました。室内でこれだけ出れば私の環境では充分です。
W06とWX05、どちらを選ぶべきか?
基本的にW06を選んで間違いない
これまでの比較からわかるように、基本的にはW06を選んで間違いないでしょう。
今作は明らかなフルモデルチェンジ。W06を超えるスペックのWiMAX2+ルーターは向こう1年は出てこないと考えられます。ボトルネックになるとすれば、HUAWEI製であるということとクレードルが無いということくらいでしょうか。
HUAWEI製のクオリティの高さは昨今のスマートフォンやタブレットPCの市場を見れば一目瞭然ですので心配無用かと思います。クレードルに関しては人によりけりですが、買っても使わないという方も多いものです。
クレードルが欲しい方はWX05を選ぶべきだけど…
WX05には室内でWiFiの性能を向上させるWウィング搭載のクレードルが存在します。このクレードルの存在により「持ち運べるホームルーター」という存在感で昨年度後半に一定の人気を保ってきました。
しかし、現在もホームルーターとしてモバイルWiFiルーターを使いたい場合はWX05を選ぶべきか?というと答えは微妙なラインです。
W06のWiFi性能がW05よりも向上していること、またホームルーターとしては専用機のSpeed WiFi HOME L02が登場しているためです。WX06の登場まであと半年はかかると思われますので慎重にご判断くださいね。
まとめ
この記事ではWiMAXルーターW06のスペック比較行いました。
久しぶりのモデルチェンジということもあって既存ユーザーの期待感も高かったのですが、その期待を裏切らないハイスペックルーターとなりましたね!
- 業界初の1ギガ超え
- WiFiの性能アップ
- ダウンサイジングされたボディ
- 通信方式&通信モードが細かく設定できる
といった特長を考えるだけでも現時点で最高峰のモバイルWiFiルーターであることに間違いありません。今春、インターネット環境の見直しを考えている方は最有力候補として検討してみてはいかがでしょうか。
更新情報
2020年3月8日:新規