これからモバイルWi-Fiルーターにデビューする方のために、モバイルデータ通信のネットワークやプロバイダーなど基本的な知識をまとめました。一読することでモバイルWi-Fiルーター周りの基礎知識を最速でマスターすることができます。
目次
モバイルWi-Fiルーターで何ができるの?
モバイルWi-Fiルーターとは、無線を使ってインターネット接続する情報端末のことをいいます。固定回線などで無線LANルーターを使ったことのある方には、持ち運べる無線LANルーターと説明したほうがわかりやすいかもしれません。ここではまず、モバイルWi-Fiルーターできることをざっくりと押さえましょう。
どこでも高速インターネット
家の中でも外でも、電波の入る所であればどこでも高速インターネットが可能です。また電波の届かない場所であってもプロバイダーが対応しているWi-Fiスポットがあれば高速インターネットが可能です。
- カフェやコワーキングスペース
- 帰省先の実家
- 出張や旅行先のホテル
どんなところでも電波があれば、いつも変わらないのネット環境を持ち運びできます。
工事も配線も不要だから引っ越しに強い
電波を使ってインターネットに接続するので配線も開通工事も不要です。引越し後すぐにインターネットに繋ぎたかったのに数週間も待ち…似たような経験がある方もいらっしゃるのではないでしょうか?
モバイルWi-Fiルーターであれば引っ越し前後の手続きももちろん不要です。なお配線線が不要なメリットについては次の記事も参考にしてください。
インターネット回線を一本化することで節約が可能
普段あまりインターネットを使わないのであればモバイル回線へ乗り換えることで通信費の節約が可能です。もちろん、動画を毎日数時間は視聴したり、シビアな速度を要求されるオンラインゲームに参加しているといったヘビーユーザーであれば固定回線は必須でしょう。
ヘビーユーザーに該当しない場合は固定回線を解約し、スマートフォンのパケットパックを下げることで通信費を大幅に節約することが可能です。今流行の格安スマホにすれば、なおさら節約できます。
モバイルWi-Fiルーターのネットワーク
モバイルデータ通信のネットワークは大きく分けると次の3つの系統に分類することができます。通信モードを切り替えることによって、使用するネットワークの切り替えが可能なモバイルWi-Fiルーターもあります。
UQWiMAX (au) |
ワイモバイル (sofbank) |
docomo |
|
ネットワーク | WiMAX WiMAX2+ au 4G LTE |
ワイモバイルLTE ソフトバンク 4G ソフトバンク 4G LTE |
Xi (LTE) Premium4G |
下り最大速度 | 220Mbps | 165Mbps | 225Mbps |
プロバイダー | UQWiMAX他 | ワイモバイル他 | mopera |
モデルプラン | ツープラスギガ放題 | Pocket WiFiプラン+ | データプラン データMパック |
月間データ量 | 無制限 | 7GB | 5GB |
月間データ量(実質) | 30GB~ | 7GB | 5GB |
月間データ量超過時 | - | 128kbps | 128kbps |
3日間通算データ量 | 3GBまで※2 | 1GBまで | - |
3日間通算データ量 超過時の速度の目安 |
1Mbps~ | 128kbps | - |
月額料金の目安※1 | 4,380円 | 3,696円 | 6,400円 |
※1 キャンペーン適用時(キャッシュバックは除く)
※2 WiMAX2+を使用した場合のみ。WiMAXは制限なし。
月間データ通信量に差があり
実質の月間のデータ通信量に着目してみてください。docomoはもともと定量制はありません。ワイモバイルは基本は7GB、そしてUQWiMAXは無制限となっています。(ワイモバイルはキャンペーンで無制限となる場合もある)
しかし、3日間の通算データ使用量で制限がかかることを考慮すると、UQWiMAXは実質30GB程度、ワイモバイルは実質10GB程度まで利用できると考えて良いでしょう。
3日間通算データ量に差があり
docomoは3日間の通算データ量で制限を設けていません。UQWiMAXはWiMAX2+を利用した場合は3GBまで、ワイモバイルは1GBまで利用が可能です。ワイモバイルの1GBの制限は厳しいですね…。
なおUQWiMAXでノーリミットモード(WiMAX)を利用した場合は、制限はかかりません。
3日間通算データ量が超過した場合に差があり
UQWiMAXとワイモバイルが3日間の通算データ量で通信速度に制限がかかるのは先述の通りです。通信速度に制限がかかった場合、UQWiMAXは1Mbps程度は確保されているようですが、ワイモバイルは128kbpsまで通信速度が低下します。
ネットワークが決まったら次はプロバイダー
ネットワークが決まったら次はプロバイダーです。プロバイダーは大きく分けて2種類あります。ネットワーク設備を自前でもつプロバイダーと自前で持たずに借り受けてサービスを展開するプロバイダー(通称:MVNO)です。
同じネットワークであればエリアには差がない
本家を選んでも、MVNOを選んでも同じネットワークであればエリアに差はでません。
MVNOのメリットは独自サービス
MVNOを選ぶメリットは、割引やセキュリティーサービスなど独自のサービスを受けられることです。逆にデメリットは、MVNOに割り当てられている帯域によってデータ通信の速度に差がでることです。特にdocomoのネットワークを使う格安SIMではプロバイダー間で速度差が激しいです。
ちなみに、同じ条件でWiMAX2+とUmobile(docomo系)のデータ通信の速度を比較したところ、WiMAX2+が20Mbps出たのに対しUmobileは5Mbpsでした。あくまで参考値です。
最後にモバイルWi-Fiルーターを選ぼう
ネットワークが決まって、プロバイダーも決まったらモバイルWi-Fiルーターを選びましょう。モバイルWi-Fiルーター選びで最も大切なことはどのネットワークに対応しているか?です。モバイルWi-Fiルーターによって利用できる通信モードが異なりますのであなたのニーズにあっているか吟味してください。
なおWiMAXのモバイルルーターであれば次の記事が参考になるかと思います。
終わりに
いかがでしたでしょうか?
モバイルWi-Fiルーターの基礎知識を最速で押さえるために、特に重要なポイントに絞ってご紹介させていただきました。UQWiMAX、ワイモバイル、docomoと大きく3つの系統がありますが、この中でのおすすめはUQWiMAXです。
これまでUQWiMAXの売りは月間データ通信量無制限であったのですが、WiMAX2+になってから3日間で3GBの制限がついてしまいました。それでもワイモバイルの3日間で1GBという厳しい制限やdocomoの従量制に比べれば、最もコストパフォーマンスの良いのがUQWiMAXでしょう。
もしUQWiMAXのネットワークを使ってモバイルWi-Fiルーターをはじめてみたいと思ったら、次はプロバイダーのレビューを読んでみてください。きっとあなたが興味を持てるプロバイダーが見つかると思いますよ。