よし!プロバイダーは決まった。次はWiMAXのルーターだ!そうなった時、次に引っかかるのは「通信モード」でしょう。モバイルWi-Fiルーター、ホームルーター問わず、WiMAXのルーターには「通信モード」という概念があります。
この通信モードですが3種類あります。一度、理解してしまえば何てことはないのですが、UQWiMAXがサービスしているネットワークも3種類であることも相まって、ぱっと見ではめんどくさそうに見えるでしょう。
このページは通信モードそれぞれのメリットやデメリット、ネットワークとの関係、そしてモバイルWi-Fiルーターとの関係をなるべくシンプルにまとめています。
3種類の通信モード
冒頭での説明のとおりWiMAXのルーターには通信モードという概念があります。現状の環境では通信モードは次の3種類があります。それぞれの主な特長を表でまとめましたのでまずはご覧ください。
通信モード | ネットワーク | 下り最大速度 | メリット | デメリット |
ノーリミット | WiMAX | 40Mbps | 無制限 | ・CA化で13.3Mbps ・対応機種が減少 |
ハイスピード | WiMAX WiMAX2+ |
220Mbps | 高速 | ・3日で3GBの制限 ・エリア拡大中 |
ハイスピードプラスエリア | WiMAX2+ au 4G・LTE |
220Mbps | エリア最大 | ・月間7GBの制限 ・オプション |
ノーリミットモード
モバイルデータ通信では従量制が当たり前だった時代に”無制限”のウリ文句で切り込み、UQWiMAXを一躍有名にした通信モードです。ネットワークには”WiMAX”を利用しています。キャリアアグリゲーション(以下、CA)によってWiMAX2+が帯域を使うようになると、下り最大13.3Mbpsまで遅くなる運命にあります。いずれはサービス終了かもしれません。
2012年時点で実人口カバー1億人に到達しておりエリアはかなり広いです。当時もオプションでauのネットワークが選べましたがほとんど不要であったと記憶しています。
また最近ではWiMAX2+に3日で3GBの制限が課せられたことで、改めて”無制限”の良さが見直されることとなりました。なかにはハイスピードモードでで3GBに到達した場合、あえてノーリミットモードに切り替えることで速度回復をできるのでは?と考えノーリミットモードに対応したモバイルWi-Fiルーターを希望される方もいます。
ノーリミットモード対応のルーターについては次の記事を参考になるでしょう。
ハイスピードモード
現在の主流の通信モードです。ネットワークにはWiMAXとWiMAX2+を利用します。ただし、同じハイスピードモードであっても利用するネットワークはルーターに依存します。
わかりにくい!という声が聞こえてきそうです。
具体的に言ってしまえば、Speed Wi-Fi Next W01は「ハイスピードモード」であってもネットワークにWiMAXを利用しません。面倒ですので、ハイスピードモード≒WiMAX2+と押さえてしまって問題ないでしょう。
なおWiMAX2+のネットワークの特長については冗長になるのでここでは説明しません。他社のネットワークと比較した次の記事を参考にしてみてください。
ハイスピードプラスエリアモード
先述のハイスピードモードに加えて、au 4G・LTEが利用できる通信モードです。WiMAX2+に加えて人口カバー率99%のau 4G・LTEを利用できることから、データ通信の速度やエリアは最強でしょう。ただし、それなりにデメリットもあるので次の2点を押さえてください。
月額制オプションで別料金が発生する
ハイスピードプラスエリアモードは月額1,000円弱の有料オプションです。利用するために特別な手続きは必要ありません。ルーターからワンタッチで切り替えが可能です。(W01の場合は切替時にきちんと警告がでますよ)
ギガ放題でも月間7GBまでとなる
ハイスピードプラスエリアモードで通信が可能なデータ量は月間7GBまでです。これはギガ放題プランであっても変わりません。
さらに重要なことは、ハイスピードプラスエリアモードでの通信が7GBを超えた後、ハイスピードモードに戻しても通信速度は回復しないということです。
これらのことから言えるのは、ハイスピードプラスエリアモードは必要な時だけ使うべきということでしょう。auのスマートフォンにもWiMAXが搭載され4G・LTEとのハイブリッドになっていることから、ネットワークの負荷を分散したいのだと思います。
しかし…この仕様はイケてないですね。WiMAX2+でのデータ通信と4G・LTEのデータ通信を上手く分離できなかったのでしょうか。必要な時に通信モードを切り替えて4G・LTEを使えるハイスピードプラスエリアモードは便利なだけに、改善してくれると嬉しいのですね。
通信モード別にルーターを分類してみた
ルーターごとに利用可能な通信モードが異なる話題を挙げましたので、おまけで今の段階でリリースされているルーターを通信モード別に分類しました。選ぶ時の参考になれば幸いです。
ルーター | 通信モード | ネットワーク | 下り最大速度 |
Speed Wi-Fi Next WX01 | ハイスピード | WiMAX WiMAX2+ |
220Mbps |
Speed Wi-Fi Next W01 | ハイスピード ハイスピードプラスエリア |
WiMAX2+ au 4G・LTE |
220Mbps |
Wi-Fi WALKER WiMAX 2+ HWD15 | ノーリミット ハイスピード ハイスピードプラスエリア |
WiMAX WiMAX2+ au 4G・LTE |
110Mbps |
Wi-Fi WALKER WiMAX 2+ NAD11 | ノーリミット ハイスピード |
WiMAX WiMAX2+ |
110Mbps |
URoad-Home2+ | ノーリミット ハイスピード |
WiMAX WiMAX2+ |
110Mbps |
まとめ
このページではWiMAXルーターを選ぶ前に知りたい通信モード3つについてご紹介しました。いかがでしたでしょうか。現段階でのルーター選びはハイスピードプラスエリアモードに対応しているかどうかで選ぶのがポイントです。
たとえば他のネット回線をお持ちで、「オプションなんていらないよ」という方は非対応機種で良いでしょう。逆に「ちょっとエリアが不安」という方は対応機種を選んだほうが良いかもしれません。ちなみに私が選ぶのであればW01とHWD15が好きです。
WiMAXのルーターの商品サイクルはあまり速くありません。即型落ちになる可能性は少ないです。それに欲しい機種が出たら2年後に乗り換えれば良いだけの話です。いずれにせよ最適なルーターというのはユーザーの環境によっても変化しますので、気になる機種が見つかったらさっそく使ってみることをおすすめします。使ってナンボでしょう。